主役?脇役?よい配色は色ひとつひとつに役割があった!
デザインで使用される色は、すべて役割を持っています。それぞれの色が、その色自身の役割をしっかりこなすことによって配色全体がまとまります。
そんな「色の役割」について、考えていきます。
目次
- 五役色とは?
- 色は役者、デザイナーは映画監督
五役色とは?
5つの色の役割を総称して五役色と呼びます。
主役色
配色の中心になる色のこと。この色を基準に他の色を選んでいきます。
出典:http://www.shiseido.co.jp/tsubaki/index.html
※赤系統の色相が主役となり、全体を引き締めている。
主役にもっとも強い色を置くと、配色全体の中心が決まり、色の見え方がすっきりとします。
脇役色(引き立て色)
主役を引き立てるための色。主役の側に反対色をおくことで、主役が際立ちます。
出典:http://www.alporto.jp
※緑の脇役色が、より一層主役の肉(赤系統の色相)を際立たせる。
脇役色の面積を大きくしたり、鮮やかすぎると、主役色が負けてしまうので気をつけましょう。
支配色(背景色)
背景として全体を包み込む色。背景色は全体のイメージに最も影響を及ぼします。
出典:https://www.sekkisei.com
※青系統の色相、トーンはライトなのでやわらかくクリアな印象をあたえる。
ユーザーに与えたい印象、メンタルモデルとマッチする配色を選択すると効果的です。
融合色(なじませ色)
主役色が全体から浮き上がったときに、離れたところに共通色相をおくことで全体の調和がとれます。
出典:https://www.muji.com/jp/muji-meets-idee/2015may.html
※青のソファは空間から浮きそうだが、ボーダー柄のバックとラグで調和がとれている。
強い色どうしのぶつかり合いが発生したときも、融合色をつかうと効果的です。
アクセント色
強い色を小さい面積に散らすことで、一変して活気をあたえることができます。
出典:https://www.beiersdorf.com
※彩度の高いハートの色を用いることで、活気が生まれている。
アクセント色を使用するときは、小さな面積に、反対色かつ高彩度の色を選ぶとアクセントの効果が高まります。
色は役者、デザイナーは映画監督
色は役者であり、デザイナーは映画監督のようなものと言われています。役者選びや、舞台の選択を誤れば、どんなにすばらしい台本(レイアウト)も駄作に。
色ひとつひとつに「意図」を与えることで、よい配色をつくることができるでしょう。
ogamo:)